外来診療担当表
混雑予想

豊かな高齢期を作る「8つの食習慣」

 ①バランスの良い食事を食べよう  ②良質なたんぱく質食品を毎日摂る
 ③自分に必要なカロリー量を知ろう  ④野菜やきのこをたっぷり摂る
 ⑤骨をじょうぶにする  ⑥塩分を摂り過ぎない
 ⑦油脂・砂糖を摂り過ぎない  ⑧水分をしっかり摂る



 ①バランスの良い食事を食べよう
 ②良質なたんぱく質食品を毎日摂る

 たんぱく質が不足すると、骨や筋肉が弱くなり、寝たきりになるリスクが大きく高まります。カロリーや糖質等はご飯やパンなどでも摂れますが、たんぱく質はなかなか摂るのが難しい栄養素です。必要な栄養をしっかり摂るためには、いろいろな種類のものを積極的に食べることが重要です。
  • 良質なたんぱく質源は、肉、魚、大豆製品、乳製品等です。
 
  • 1日に必要なたんぱく質食品の例
 

  • お肉の調理ポイント
    ・牛肉や豚肉は筋を切り、切り目を入れる
    ・鶏肉場合は筋を取り除き、そぎ切りにする
    ・初めから薄切りの肉を活用する 等

  • 魚の調理ポイント
    ・焼き魚の調味は焼く直前にする
    ・煮るや蒸すなど、ゆっくりと加熱し、 身をふっくらと仕上げる 等



 ③自分に必要なカロリー量を知ろう

  • まずはあなたのBMIを求めてみましょう
     体重(Kg) ÷ ( 身長(m) × 身長(m) ) = ○○○ (あなたのBMI)

 BMIとは、身長からみた体重の割合を示す体格指数で、手軽に栄養状態を知ることができます。日本ではBMI22が標準体型で、統計的に最も有病率や死亡率が少ない数値だといわれています。BMIが18.5以下は痩せすぎ、18.5~25.0は健康的、25.0以上は肥満体型といわれ、普通体型よりもBMIの数値が低い場合は、栄養不良による体調不良の可能性が高まります。

  • あなたの標準体重を求めてみましょう
 次に自分に必要なカロリーを以下の計算式で算出してみましょう。ただし、標準体重がその人のベストの体重というわけではなく、人それぞれの体格や体型などの個人差は考慮されていない為、あくまでも参考とされています。

    ①標準体重を計算
      身長(m) × 身長(m) × 22(標準体型のBMI) = ○○○ kg(=標準体重)

    ②標準体重から必要カロリーを計算
      標準体重(Kg) × 25~30kcal = ○○○ kcal 



 ④野菜やきのこをたっぷり摂る

 野菜はビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で、お腹や体の調子を整えたり、がんや循環器疾患、糖尿病を予防をしてくれます
 今まであまり食べていなかった場合には、たくさんとるには大変かもしれません。野菜をたくさんとるコツとしては、炒めたり、茹でたり、蒸したりするなど熱を加えると、かさばらずに食べやすくなります。
  • 一日の野菜摂取量の目安は約350グラム


  • 野菜をたっぷりとるポイント
     ・繊維を断ち切るように切る
     ・根菜など硬い野菜は隠し包丁を入れる
     ・皮が硬いものは厚めにむき、湯むきする
     ・野菜はまとめて切って置いておく 等



 ⑤骨をじょうぶにする

 高齢期では、カルシウム不足で骨粗しょう症になりやすくなります。
 牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品、ワカメ、ひじきなどの海草類、煮干し、鰯の丸干し等の小魚、小松菜などの緑黄色野菜などにも多く含まれますので、積極的にこれらの食品を摂りましょう。  また、効率よくカルシウムを腸から吸収するには、ビタミンDが必要です。きのこ類に多く含まれ、そして紫外線(日光)に当たると皮膚でも作られます。




 ⑥塩分を取り過ぎない

 塩分は血圧と密接な関係があります。摂りすぎると体内の塩分と水分量を調整するために血液量が増え、高血圧になります。 高血圧が続くと血管はいつも張りめ、次第に厚く、硬くなります。これが、動脈硬化です。動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞等の原因にもなります。また、高血圧状態を続くと、心臓に負担が掛かり、心臓肥大がすすみ心不全になる場合もあります。
  • 一日の塩分摂取量の目安は約6グラム未満


  • 塩分を多く摂り過ぎないポイント




 ⑦油脂・砂糖を摂る過ぎない

 塩分同様油脂・砂糖の摂り過ぎは体にあまり良くありません。外食やスーパーのお惣菜は揚げ物等味付けが濃い物が多く、野菜の量が少なくなりがちです。
 そのため食事でお腹がいっぱいになっても必要な栄養素が不足してしまいます。



 ⑧水分をしっかり摂る

 人の体は、皮膚や呼気からは毎日約1Lもの水分が失われています。夏だけではなく、冬も暖房で乾燥し、知らない間に脱水状態に陥いる場合もあるため、水分補給を心掛けましょう。
 高齢者は、様々な要因により水分の調節機能が低下し脱水症状に陥りやすく、日々の予防と早期発見、適切な水分補給が大切です。
 しかし、一度に大量の水分を摂ると心臓や腎臓に負担をかける可能性がある為、水分補給は回数を分けて少しずつ行いましょう。
  • 水の役割とは
    ・栄養素、老廃物の運搬
    ・消化液やホルモンの分泌
    ・発汗による体熱の発散、体温の保持 等








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